2024年09月04日

【ピンクシャツデーが生んだ思わぬ良い効果】(2024年8月29日 一般質問その2)

一般質問の報告その2です。

ジェンダー平等の推進は、これまでも私が強く求めてきたことですが、今回の質問では、敢えて「市内経済界からのジェンダー平等推進について」という切り口から取り上げました。

■兵庫県豊岡市の取り組み

 今回の質問にあたっては、今年7月に見学させていただいた、兵庫県豊岡市のジェンダーギャップ解消を目指す取り組みを参考にしています。

■豊岡市とは?
 豊岡市は、2005年、1市5町(豊岡市、城崎町、竹野町、日高町、出石町、但東町)が合併し誕生したまちで、市域の約8割が森林であり、北側が日本海、東側が京都府に接しています。横須賀市の約7倍の面積(697.55㎢)、人口は約5分の1(約77,000人)です。
 豊岡市は「こうのとりのまち」としても知られ、コウノトリを自然放鳥し野生復帰を実現させており、市中心部等にはコウノトリにまつわるものが数多くみられます。城崎温泉や蟹などの観光資源を抱える観光地、あるいは鞄の一大生産地としての製造業の拠点の側面も持つ地方都市です。
  

   
■豊岡市のジェンダーギャップ解消の取り組みのきっかけ
 豊岡市でジェンダー平等を目指す議論が本格化したのは、人口減少対策としての地方創生を目指す取り組みがきっかけでした。2015年、豊岡市地方創生総合戦略(2015~2019年度)の策定にあたり、10 歳代の転出超過数に対して 20 歳代の転入超過者数が占める割合を「若者回復率」と独自に定義し、これを策定時35%から2025年までに50%に引き上げる目標を設定しました。しかし、その2年後(2017年)、直近の国勢調査(2015年実施)の結果を踏まえた集計を行ったところ、全体では39%(前回比+5.3ポイント)と上昇したにもかかわらず、男女別にみると男性52.2%(+17.5ポイント)に対し女性26.7%(△6.7ポイント)と、男女差がむしろ明確になり、「豊岡は、『このまちで暮らす価値』が若い女性に選ばれていないという厳しい現実を突きつけられた」(大崎・秋山2023)そうです。
 このことが、2019年の豊岡市ワークイノベーション戦略の策定、ワークイノベーション推進室の設置、2021年の豊岡市ジェンダーギャップ解消戦略によって根拠づけられた数々のジェンダー平等推進政策につながっています。

※豊岡市のとりくみは、大崎麻子・秋山基(2023)「豊岡メソッド 人口減少を乗り越える本気の地域再生手法」日経BP日本経済新聞出版 にすべて詳しく載っているので、ぜひご一読ください。https://x.gd/l7u56



■豊岡市の取り組みの強さの理由
 豊岡市を拝見して改めて感じたのは、経済政策担当部署が「働き方を変える」という角度からジェンダーギャップ解消を担うワークイノベーション推進室となり、事業所向けのジェンダーギャップ解消推進事業を推進していったという、経済界をジェンダーギャップ解消の取り組みのけん引役として当初から強固な関係性を築きながら進めた経過が、取り組みの強さであるということでした。

 そこで今回は、
▼人権・男女共同参画課を人権・ダイバーシティ推進課へ名称変更し、かつ市長室へ移管して生まれた成果について
▼商工会議所と連携し、市内民間企業・市役所にジェンダーギャップ解消の機運を積極的につくることについて
▼男性の育児休業取得率向上・取得日数増を市内事業所に促すことについて
▼市役所の男性の育児休業取得率向上・取得日数増を促すことについて
▼市内事業所の男性の育児休業取得状況に関して、法律上公表が義務化されていない従業員数の企業に対しても、積極的にヒアリングし、把握していくことについて
▼入札の格付制度におけるジェンダー平等の評価基準を引き上げるなど積極策の導入について
 という項目立てで、質問しました。

■ピンクシャツデーが生んだ思わぬ良い効果

 今回答弁で新たにわかったこととしては、

○市主催の就職説明会参加企業を対象に、育児休業に関するアンケートを今年実施した。その結果、人手不足の解消、職場の雰囲気作り、経営層の意識改革などが男性の育児休業取得率向上の要因として挙げられていた。

○市役所男性職員の育児休業取得率、令和3年度では37.1%、 令和4年度は56.6%、そして最新値令和5年度は66.3%に。ただ、取得日数は、1か月以下の休業が6割を占める。

○令和6年度に格付け制度を利用している市内事業者は209社。うち、男女共同参画の取り組みを実施し加点を受けている事業者は63社(30.1%)にとどまる。ただ、評価基準の引き上げに踏み込むこと、委託・物件の入札にも格付け制度を導入することは現時点ではまだ難しい。

 などです。地域の中小企業の男性育児休業を巡るデータを地方自治体が持っていない、というのはわかっていたことなので、今回の答弁で「もう先手を打ってまずはアンケートしていますよ!」とあったのは大変心強いことです。

 また、答弁で、「ピンクシャツデー運動では、市内の学校や企業など74団体、支店等455事業所まで活動の輪が広がっており、大きな成果を実感しています」とありました。

 ピンクシャツデー自体は、加藤ゆうすけもいつも発信している通り、いじめ撲滅を目指す運動です。その事業を担当する部署(人権・ダイバーシティ推進課)は、ジェンダー平等に関することの担当部署でもあります。ピンクシャツデーをきっかけに実に455事業所ものつながりが、人権・ダイバーシティ推進課と直接結ばれたことは、ジェンダー平等推進のためにも思わぬ良い効果を生むのではないかと私は考えています。

 というのも、今回の質問のテーマ「市内経済界からのジェンダー平等推進について」自体がその理由なのですが、どうしても「ジェンダー平等」が、地域経済にも大いにかかわることであるとの理解がなかなか進まない現状があるからです。

 市内経済界への取り組みであれば、本市では経済部が窓口になることが一般的ですが、ここに人権・ダイバーシティ推進課が直接つながってきたことで、経済界からのジェンダー平等を巡る取り組みが進むことを願っています。


※男性の育児休業を巡ってはこの数年一気に取り組みが進んでいますが、「なぜ大事なのか」という一番重要な部分は、小室淑恵・天野妙(2020)「男性の育休」PHP新書 にすべて書いてありますので、ぜひご覧ください。https://x.gd/rObos


ーーーーー答弁かきおこしーーーーー

2 市内経済界からのジェンダー平等推進について
(1) 人権・男女共同参画課を人権・ダイバーシティ推進課へ名称変更し、かつ市長室へ移管して生まれた成果について
●次に、人権所管課の名称変更及び組織変更の成果について。いつも申し上げている通り、私にはあらゆる差別や偏見を解消していきたいという強い思いがあります。 人権、ダイバーシティ推進課の市長室への移管によって、市の施策には人権尊重、ジェンダー平等の理念が根底にあることを職員のみならず市民にも明確に示すことができたのではないかと考えています。人権・ダイバーシティ推進課に職員からの人権やジェンダー平等に関する問い合わせや相談も増えていると聞いており、職員の意識が高まっていることの表れと認識しています。また、移管後の象徴的な取り組みの例として、ピンクシャツデー運動やファミリーシップ制度の導入が挙げられます。これにより、市民にもその意義が広く周知されていると考えています。特にピンクシャツデー運動では、市内の学校や企業など74団体、支店等455事業所まで活動の輪が広がっており、大きな成果を実感しています。少しずつではありますが、市民や職員にも理解が進みつつあり、常に人権尊重とジェンダー平等を意識して行動することの大切さが伝わっていると感じています。 今後も、人権尊重、ジェンダー平等の推進、そして誰もひとりにさせないまちの実現に向け、前進してまいります。
 
(2) 商工会議所と連携し、市内民間企業・市役所にジェンダーギャップ解消の機運を積極的につくることについて
●次に、ジェンダーギャップ解消についてです。ジェンダー平等のまちづくりを推進していくためには、企業等の理解促進も重要であると私も考えています。そのためには、ジェンダーギャップ解消が企業の経営や人材確保にとっても意義あることの1つだと認識していただくことがまず必要だと考えています。これまでも、セミナーの開催や啓発広報誌の配布など、企業に向けた取り組みを商工会議所と連携して進めてまいりました。今後も、商工会議所とのつながりを生かしながら、これまで以上に、さらにジェンダーギャップ解消に向けた取り組みを積極的に進めてまいります。
 
(3) 男性の育児休業取得率向上・取得日数増を市内事業所に促すことについて
(5) 市内事業所の男性の育児休業取得状況に関して、法律上公表が義務化されていない従業員数の企業に対しても、積極的にヒアリングし、把握していくことについて
●次に、市内事業者への男性の育児休業取得促進についてとヒアリングについて、2問合わせて回答いたします。
男性が育児に参画することは、ジェンダー平等の実現にとって重要なことであると私も強く思っています。そのためには、長時間労働の是正や固定的な役割分担意識の払拭など、育児に参画しやすい職場環境の整備が必要です。まずは企業の実情を把握することが重要であると考え、先日、市主催の就職説明会参加企業を対象に、育児休業に関するアンケートを実施したところです。その結果では、人手不足の解消、職場の雰囲気作り、経営層の意識改革などが男性の育児休業取得率向上の要因として挙げられました。今後も様々な機会を捉えて、業種や規模を問わず市内事業者の状況把握に努めながら、事業者アンケートの結果等を踏まえ、男性の育児休業取得を促す取り組みを進めてまいります。


(4) 市役所の男性の育児休業取得率向上・取得日数増を促すことについて
●次に、市役所の状況についてです。男性職員の育児休業取得率は、令和3年度では37.1%、 令和4年度は56.6%、令和5年度は66.3%と年々増加をしてきていますが、まだまだ目標には遠く及ばない状況です。また、その取得内容を見ると、1か月以下の休業が6割を占め、まだまだ十分ではないと思ってもいます。 男性に限らず、育児休業取得率の向上や取得日数の増加のためには、取得のしやすい職場環境の整備や職員の意識向上などの取り組みが何よりも欠かせません。
 これまでも、職場での代替職員の配置や、事務分担の見直しなどにつとめてきましが、職場や職種によってはそもそも欠員が生じており、人員に余裕がないなど、取得しにくい要因もあったと考えられます。改めて、育児休業の取得率や取得日数を伸ばしていくためにも、適正な人員配置に務めるとともに、さらなる業務の効率化を図りながら、所属長の意識向上のための周知啓発に取り組むなど、あらゆる手段を講じ、取得しやすい環境を整備してまいりたいと思います。
 
(6) 入札の格付制度におけるジェンダー平等の評価基準を引き上げるなど積極策の導入について
●次に、入札制度についてです。
本市の入札において平成30年度から実施している格付け制度では、 市内事業者限定の8業種の工事において、格付等級を入札参加条件とした発注を実施しています。格付けを決定する評価項目は、災害緊急協力、防災協力、 市民雇用など9項目で、男女共同参画もその1つです。男女共同参画の評価基準として育児休業制度・介護休業制度を採用している場合など、加点の対象となります。令和6年度に格付け制度を利用している市内の事業者は209社あり、 男女共同参画の取り組みを実施し加点を受けている事業者はそのうち63社、割合にして30.1%にとどまっています。 割合が低い要因としては、技能労働者の高齢化が進み進み、若い世代の担い手の確保に苦慮しているという建設業界全体の根本的な課題があります。評価基準の引き上げに踏み込むのは、今でまだ難しいと考えていまして、このような状況を踏まえ、まずは現状の制度がどう受け止められているのか、事業者の意見も伺ってみたいと思います。
また、委託・物件の入札においては、現在、格付け制度は導入していません。参加者数が5社未満と少ない案件が多いために、競争性の確保の観点から取り組み評価を組み込むことは難しいと考えています。
 いずれにしましても、 ジェンダー平等推進にどのような取り組みが効果的か、様々な視点で検討してまいります。以上です。

ーーー2問目
▽ジェンダー平等の推進について
先ほど、移管後の象徴的な取り組みについてもおっしゃっていただいたんですが、市長室に人権・ダイバーシティ推進課があるよということを、私が他市町村の方に申し上げると、市長室にあるんですね。羨ましいなっていう風に言われます。
 っていうのも、先日豊岡市を訪問した際にもご担当の方がおっしゃってたんですけど、どうしても、ジェンダー平等に関する部局がですね、あんまり前に出てこない位置付けになっていると、なかなかその取り組みに勢いが出せないっておっしゃるんですね。もっとジェンダー平等推進の活動を、前のめりに押し出せる部局にあればできるかもしれないのにっていう思いを持ってる自治体さんがいらっしゃる中で、我が市は市長室にあるというのがかなり象徴的な部分かなと思うんですが、この、先ほど、ピンクシャツデーをきっかけに市内の企業とかなり繋がりがたくさんできたという風に伺ったんですが、この部分、ちょっと新しい動きなんじゃないかなと思うんですが、上地市長はどう感じられますか?


●井上市長室長
ピンクシャツデーの取り組みですけども、当初、これ市長のとこにお話に行きました。年に1回のピンクシャツデーがある。2月の最終の水曜日ということで行ったんですけども、市長から、こんなもん1年に1回やって何になるんだって言われて、それでも偶数月の最終水曜日にやるということで、実は昨日もそうだったんですね。私、ピンクシャツでも歩いてました。だけど、市長室にあって、で、私の方も市長のメッセージとしていろんな部局にも発信できますし、で、部局もみんな協力していただいてますから、 昨日、多分町内見ていただくと分かるんですけど、いろんなとこにピンクのものですとか、あと職員のピンクの、名札ですとかできてますから、そこの部分はすごく大きな違いかなと思ってます。


★井上市長室長、すいません。(あと企業について)


●井上市長室長
あと、企業においては、市内のですね、金融機関ですとか我々のコンタクトが取れるとこにですね、行くと。あと学校もそうですけども、 この話をすると、やっぱりそうですかっていうことで非常に協力していただいてるので、 最近は町内会でピンクのシャツを買っていただいたりとか、その輪が広がってるなというとこでございます。


▽加藤ゆうすけ
利用したのかという部分なんですが、今まで人権ダイバーシティ推進課が企業の方と深く接点を持つという機会ってそこまでなかったんじゃないのかなという気が実はしていたんですが、先ほど伺った企業団体数を拝見すると、かなり深く、そして広く関わることができたっていうのは1つこのピンクシャツで、もちろんいじめ撲滅が主目的ですけど、企業と、ジェンダー平等推進というものを担う部局とのつながりができたっていう部分はかなり大きかったんじゃないかなと思っています。
 そして、1問目でも述べた通りなんですが、今年の3月定例議会代表質問でも、豊岡市ワークイノベーション表彰、通称「あんしんカンパニー」の例、ジェンダー平等の観点から新たな認定制度を創設することを提案をしたんですが、今こそですね、認定制度も含めて、企業とジェンダー平等の観点から新しい動きの創設をしようという形で、市長自ら話ができるタイミングなんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか。


●上地市長
先ほどお話したように、その入札制度には加点してるという事実があって、この問題は横須賀市という風土の中で何ができるかっていつも考えていまして、 今、今、そういう意味では企業の皆さんと話するチャンスかなとは思ってます。新しい価値って、その、ある意味は上書きするみたいなもんでね。それって一朝一夕にはうまくいかないし、形だけで終わらせたくないし、そういう理解ができるような風土っていうかな、醸成していかなきゃいけないという意味では、今までやってきたことはこう、そうしてきてると思う。今おっしゃったように、次の段階に行く必要があるという風に思っています。ただ、認定制度ってのは非常にまだまだまだ、そこまでいくにはまだ早いという風には理解はしてます。でも、少なくとも前向きに進めていければという風には思っています


▽加藤ゆうすけ
まだ段階はあれど、認定制度というものが目指すべきところにも1つあって、そこへ向けて市内経済界の皆さんと意見を交わしていこうという市長の思いは今伺えたかなと思いますので、ぜひ進めていただければなと思います。
 そして、市役所の男性の育児休業取得率向上、取得日数増のところに移るんですが、ちょうど先ほどもご答弁いただいた数値、市役所ウェブサイトにも掲載をされた特定事業主行動計画「女性活躍、子育てサポートプラン」に基づく取り組みの実施状況の最新の数値を先ほどお答えいただかいただいたかなと。
で、少しですね、ご答弁を伺ってると、だいぶ控えめだなと思いました。この3か年で育児休業取得率66.3パーセントまでいったというのは、もちろん目標値は令和7年度100%ですけれど、かなり良いかたちでいってるんじゃないかなとは思うんですね。 市長に、印象として、市役所長内ご覧になっての部分を伺いたいんですが、育児休業取得をめぐる市役所内の雰囲気の変化というのはどのようにお感じになってらっしゃるんでしょうか。


●上地市長
あんまり見回ったことがないんでよくわからないんだけど、ただ、その活力出てきた元々もなんだけど、なんか今明るくなったような気はしますね。具体的な数値がどうだっていうのはよく理解、60数%なんですが、 だからと言ってその特権がなんとか云々っていうことじゃないんですが、庁内は多分明るくなってきたなっていうことだけはよく感じています。それから率直にものが言えるようになったのではないかと。それがあの男女共同参画云々というか、あのということではないんですが、その辺はすごく感じます。


▽加藤ゆうすけ
非常に明るくなったという部分もそうなんですけれど、やはり市役所で男性の育児休業、だいぶ当たり前になってきたのかなというところは市長もきっとお感じになってるんじゃないかなと思ってのことでした。これがもし市役所で全然取り組みが進んでない場合は、市内企業に促してもいや、まず市役所やってくださいよって話になっちゃいますけど、今の状況を見るに、市役所もかなり変わってきたのかなというふうには思ってます。
 だからこそ、今こそ市内事業所にこの男性の育児休業取得率向上、取得日数増というのも促していくべきタイミングなのかなと思っています。先ほども厚労省の調査の結果等々申し上げましたけれど、ようやくですね、育児休業取得日数がですね、1ヶ月以上取る人の割合というのが、2023年度の調査で41.9パーセントまできてる。やっぱまず状況をしっかり計測していくことと、そして取得率向上に合わせて取得日数増というところも促すために、市役所の場合はまず目標値を定めていってもいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。


●総務部長
おっしゃる通りで、取得率については男性の、ごめんなさい、男性育児休暇の取得率については順調に伸びてきているんですが、 やはり取得日数は女性に比べると全然少ない、やっぱり1か月未満が多いという状況ですので、次に目標に据えればその部分かなと思っております。
 
▽加藤ゆうすけ
今、次に目標に据えるにはその部分かなという総務部長の前向きなお答えをいただきましたが、もう一度上地市長にも伺いたいんですが、次に、目標に据えていただけないでしょうか。


●上地市長
目標は次々変わるので、その状況に、状況に応じて、目的があれば、次なる目的が、これは当然のこと、進んでいきたいという風に思います。


▽加藤ゆうすけ
ぜひ進んでいっていただきたいなと思います。そして、最後になってくるんですが、入札の格付け制度における全体平等の評価基準を引き上げるという部分は、決してこれは市内企業の方にとって苦しいものになってはいけないなという気はもちろん持っておりますので、ぜひ企業の皆さんと話し合いながら 進めていただければとは思うんですが、ただ、やはりこれまでですと、正直そこまで接点がなかったところに、先ほどのピンクシャツデーをうまくきっかけとしてつながりもできたので、ぜひですね、こういった格付け制度等の話もそういった関わりの中でしていただければという思いで今回は質疑に入れています。
そして、 現行の格付け制度の中で、当初から男女共同参画は含まれてます。ただ、評価基準がですね、①次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定している ②女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定している ③育児休業制度、介護休業制度の採用とある中で、実際には、3つ目の育児休業制度、介護休業制度がわが社にはありますという要件クリアしてクリアという事例が多いようにも聞いていて、ただ、育児・介護休業法があるんで、この育児休業制度、介護休業制度があるというのはある意味大前提みたいなところになってきてると思うんですね。
この要件をもうちょっとレベルの高いものにしていくというところ、そしてそれをクリアしていった方々に、より加点をするというインセンティブの付け方ですね、この変更について検討いただけないかと思うんですが、いかがでしょうか。


●財務部長
はい、ご提案ありがとうございます。今回ご質問を見た時に、要件を引き上げるっていうような表現だったので、少しその部分は気にしている部分があります。やはり格付けの制度自体は、市内事業者さんと こう色々やり取りをしながら設けてきた経過がありますので、うちの、こう、推進をしたいから何かこう、無理を強いるというようなことはできればしない方がいいなっていうの、まず先ほどおっしゃっていただいた通りです。
 で、我々財務部契約課ですけれども、主に建設業協会の団体の方とかっていうやり取りする場面がありますので、まず我々がジェンダー平等ということを改めてこう勉強させていただいてですね、こういうことを取り入れていったらどうかっていうなことを、意見を聞くような形でまずは進めたいと思います。で、最終的にどうしたいかというのは、そのご意見を伺いながら進めるべきだと思ってますので、まずは対話の部分をやっていきたいと思います。


▽加藤ゆうすけ
ぜひ、対話の際はですね、決してこのジェンダー平等の推進が企業にとってマイナスになるものではなくて、むしろ持続可能な企業活動を地域としても一緒に考えていく上でプラスになるもので、絶対に必要になるものという認識を、市役所と企業さんと、目線を合わせながら、今の格付けについても進めていただければと思います。
 

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