2024年11月20日
【芸術劇場という厄介な大物】(2024年11月臨時議会)
11月14日、臨時議会の報告です。
補正予算の議案審査のために、臨時議会を1日だけ開きました。
議案の主な内容としては、横須賀芸術劇場の特定天井改修工事の費用見直しにより、関係する費用総額を3億32万6000円増額補正するとともに、同工事の入札不調に伴い改めて入札手続きを行う予定であるため、当初想定していた工事の進行が遅れることから、完了年度を令和7年度から令和8年度に変更し、合わせて年割額を変更するものでした。
つまり、一言で言うと、「市の見積もりが甘すぎて、入札してくれる業者がいなかったので、いろいろ見直します」ということです。
この工事の進行の遅れによって、芸術劇場の再開は2026年(令和8)年9月頃に変更となります。
芸術劇場は、指定管理に出している(=普段の運営は企業にやってもらっている)ので、天井改修の工事が伸びた間、営業できず、興業の収入がないことによって損する分の一部は市が補填する必要がでてくる見込みです。どうやら、毎月約100万円の損が見込まれるようで、工事が伸びた分だけさらに損する期間も伸びるため、結論としてこれがいくらになるのかは、また今後・・・ということです。
芸術劇場は、私が物心ついたときにはもうそこにありました(1994年開館)ので、建設計画をぶち上げた際の市民が、芸術劇場をどの程度求めていたのかは全くわかりません。私が知っている芸術劇場への評価は「377億円という莫大な建設費によって、2020年にようやく返済し終わるまで市財政を苦しめ続けた借金の元凶」「オペラホールなのにオペラができない」「3分の1のサイズでいいから3つあれば便利なのに」というようなものばかりです。
また改めて論じようと思いますが、この30年間市財政を振り回し続け、数多の議員が疑問を呈し続けた横須賀芸術劇場は、建物としてのライフサイクルの折り返し地点をそろそろ超えて、もはや、トータルで、結局いくらかかるのかわからないが、大きすぎてつぶせない存在になりつつあるのではないか、という危機感が徐々に強くなっています。(2020年に感じた「天井、本当に大丈夫か?」という危機感が、4年越しに、見積もり大失敗という結果で返ってきてしまい、何とも申し訳ない思いです)
当時のブログ https://www.katoyusuke.net/blog/2004062242