2024年06月13日

【愛宕山公園のリニューアル】(2024年6月12日都市整備常任委員会)

横須賀市最古の公園・愛宕山公園は、私の地元浦賀にある小さな公園です。
浦賀小学校1年4組加藤ゆうすけ少年、小学校初めての遠足の地でもあります。


浦賀幕末の偉人・中島三郎助の招魂碑があるなど、近代横須賀の歴史をしのぶ場所でもあります。

ただ、最古ということと、浦賀駅からは離れたひっそりとした場所にあることで、傷んだ施設も多いのが現状です。

そのような背景もあってか、今回の補正予算議案の項目の一つとして、「浦賀地域の活性化に向けた取り組み」として、愛宕山公園のリニューアルにむけた測量・設計の予算が計上されました。
浦賀出身・在住の議員としても、また地域の歴史・文化を大切に思う市民としても、嬉しく思います。

地域の歴史や文化を顕彰する方々も、長らくこの公園のリニューアルの必要性を訴えてこられていましたし、数年前までは鬱蒼と木が茂り、眺望も悪かったものを、ようやく海が見通せるまでに開けた空間に復活させたという経緯もあるので、頑張ってほしいと思います。


ただ、一方で、もちろん気になるのは、財源です。

公園整備というのは、とにかく単価が高くつきます。
数年前、「公園トイレの改修費用、大きな家が1軒経つ金額だけど、なんで?」とよく問われた一件がありましたが、公共工事の単価が高くなることは、ある程度仕方がない面もあります。

しかし、その財源は、税です。
必要なものに、適切に使ってこそ、皆さんの納得も得られるというものです。

ということで、「今回の財源はどこからやってくるのか?」を中心に、今回は質疑をしてみました。

結果、

・緊急防災・減債事業債という、国から7割補助を受けられる仕組みでリニューアルする

ということがわかったので、そうなのならば、この地域の津波被害軽減のための避難誘導にちゃんと力を入れてほしい旨を、併せて伝えました。

よこすか未来会議の政策提言で訴えていることですが、本市は三方を海に囲まれているにもかかわらず、津波避難地への意識があまり高まりません。なんとなく、「南海トラフはやばいけど、あれはもっと西の地域の話だから」といった意識が、とくに横須賀市の東側には強いように思います。

ただ、観光で人気の、浦賀の渡し船や、西叶神社などもあり、浦賀地域に慣れていない方が出入りする場所でもあります西浦賀は、目の前に海が広がる以上は、津波被害の可能性は考えた対策をしなければなりません。そして、高台に逃げる先として、目の前にあるけれど、今のままでは目立ちにくい愛宕山公園の入り口は、ちゃんと津波避難経路として示していく有用性はあると思います。

なにより、「緊急防災・減債事業債」を使うわけですから、浦賀地域の活性化と同じように、浦賀地域の安全のためも考えた、公園リニューアルになることを願っています。

ーーー質疑の書き起こしーーーー
▽加藤ゆうすけ
愛宕山公園測量業務及び詳細設計業務委託の実施についての部分で伺いたいと思います。
まず、当初予算ではなく補正での事業となった理由について教えてください。


●公園建設課長
今、 ルートミュージアムの機能というところもありますが、やはり今年3月に住友重機械工業と協定を結びまして、その機運を逃さずに今、愛宕山の整備を始めているところです。


▽加藤ゆうすけ
機運の高まりにしっかりと乗って事業を、というところで伺いましたが、 説明資料2ページを拝見すると、この財源内訳で全額が市債となっています。で、議案書の方も拝見していたんですが、議50・12ページ、13ページのところ、土木費-土木債のところに公園整備事業費公債と記載がありますので、こちらの記載が全額今回の財源なのかなと思うんですが、今回、市債を発行しての事業執行を決めた背景というのを伺えますでしょうか?


●公園建設課長
委員おっしゃる通り、この度の整備には市債を使わせていただくことにしております。ただ、こちらの市債につきましては交付税措置の地方債を活用を考えておりまして、この地方債は、令和7年度までの時限措置であるのですが、総額の70%が交付税措置されるものです。この度、補正にした理由の1つとしましても、本年度中にこの市債を有効利用しまして、測量設計、令和7年度から工事というふうに機会を逃さずに財源として活用するために考えたものです。


▽加藤ゆうすけ
令和7年度までの時限措置で7割が交付税措置される地方債というと緊急防災・減災事業債だと思うんですが、 こちらを活用する上で、その緊急防災減災事業者の活用のプロ 伺いたいんですが、もうすでにこれ使っていいですよという形で認められてるものなんでしょうか、これから決まるものなんでしょうか。どちらでしょうか、


●建設部長
財務部との協議の中では、もうこれを使うということで決定してるという風に伺っています。
―――※午後、以下の通り、当該部分の訂正の申し出ありーーー
●建設部長
先ほど加藤委員からのご質問に対しまして、緊急防災・減債事業債が財務部との協議で決定しているとの答弁をしましたが、一部訂正をします。財務部との協議では、緊急防災・減債事業債を活用していく方針が示されておりまして、正確に言えば、市債は、財務部が県と協議をして同意を得て決定されるものでございますので、現時点では確定しているものではないという状況にあります。
 
▽加藤ゆうすけ
県との協議はいつごろ判明しますか?
 
●建設部長
正確には私共で把握していないのですが、年に数回同意の機会があると記憶しておりますので、その中で協議されるものと考えております。
 
▽加藤ゆうすけ
ぜひ、その時の感触も踏まえて、次年度の予算策定の際には留意されてほしいとおもいます。
―――訂正の議論ここまでーーー

▽加藤ゆうすけ
ありがとうございます。 緊急防災・減災事業債は、その名前の通り、防災に資するものだと思うので、対象事業として国もいくつか類型を示してると思います。今回の対象理由について伺いたいんですが、そのいくつかある類型のうち、「大規模災害時の防災・減災対策のために必要な施設整備」というのがあると思います。その観点から、「避難路の確保」の観点で今回適用ということなんでしょうか?


●公園建設課長
委員のおっしゃる通り、愛宕山の登っていくところは階段になっておりまして、そちらの階段、あと途中にもスロープがあります。そのスロープと、そこに付帯している手すり、 あとは転落防止柵といったものがあります。あとまた今回の測量設計というのも適用されるという風に考えております。


▽加藤ゆうすけ
緊急防災・減災事業債を当てていく判断、とてもいいかなという風に思います。「浦賀地域の活性化に向けた取り組み」という側面で、今回議案説明資料作っていただいてるんですが、やはり同じくらい「防災に向けた取り組み」でもあるんだということをしっかり説明していく必要もあるかなという風に思います
 浦賀の渡し船もありますし、西岸叶神社もありますし、市外からの来訪者も割と多く訪れる場所かなというふうに思いますので、その入口に、愛宕山公園の入口がある、迅速に高台に避難していただくために、愛宕山公園への避難誘導標識というのは、直近の港付近から設置するといったことも考える必要があるのかなと思うんですが、このあたりはいかがでしょうか?


●公園建設課長
避難の誘導というところで標識を設置するっていうところについては、 まだ今後研究していかなきゃいけないかなというふうには思っております。 ただ、その中でですね、やはり避難、津波避難地の選択肢を増やすといった意味で、周辺の皆様にはお知らせして、愛宕山も避難先として周知していければなという風に思っております。


▽加藤ゆうすけ
ぜひ周知はよろしくお願いします。もう一度財源の話に戻るんですが、この緊急防災・減災事業債、先ほどおっしゃっていただいた通り、令和7年度までの時限的なものですが、 測量、設計ですが、来年度、再来年度、具体的に公園リニューアル・整備工事の本体を行っていく中では、現時点でおおよそどのくらいの金額を見込んで、財源としてどういうものを見込んでいるのかという部分、もし今あれば教えていただければと思います。


●公園建設課長
整備に関しましては、全体的に1.5億円程度を想定しております。そして、先ほど申した緊急防災の市債に関わる部分というのは、階段とか手すりですね、そちらの部分は令和7年度行って、残りの、例えばベンチを作るとか、あとは少し雨水の排水の整備をしなきゃいけないとか、そういうところがありますので、その部分は引き続き行っていきたいなと思っております。


▽加藤ゆうすけ
すいませ、繰り返しになりますが、令和7年度もこの緊急防災・減災事業債は適用を狙っていくということで間違いないでしょうか?


●建設部長
その通りでございます。


▽加藤ゆうすけ
ありがとうございます。色々申し上げてるんですが、浦賀地域の活性化に向けた取り組みとして着手いただくことは嬉しくは思っております。地域住民の方からの改修の要望の寄せられていたということが説明資料にも掲載がありますけれど、 これまで改修の要望、熱心に寄せてくださっていた、歴史や地域の文化を顕彰して他地域とのつながりを作ってこられた方々がいらっしゃると思うんですが、 こういった方々にも改めてこの改修にあたって必要な機能ですとか、留意すべきポイントですとかもご意見いただくような場というのは作っていくのでしょうか?


●公園建設課長
地域の方々とのお話の場ということで、浦賀・鴨居地域運営協議会の方、 そちらのまちの活性化歴史部会の方と色々お話をして、どういう風なコンセプトとか施設を作っていこうかっていうのは考えて話し合っていっているところです。


▽加藤ゆうすけ
その際になのですけれど、今回の部会の方々とのお話、あるいは周辺の町内会長、自治会長さんにもお話をされると思います。その案内だけではなくてですね。おそらく、この地域の歴史や地域の文化を顕彰してきた方々というのは、浦賀地域のみにお住まいの方でもないような気がするので、 この愛宕山公園に所在する様々な史実を示す碑の存在を考えると、もう少し広くご意見伺う機会も、ご参加されるかされないかはそのかたの判断ですけれど、機会は持ってもいいのかなと思うんですが、そのあたりはいかがでしょうか?


●建設部長
ここにつきましては、先ほども、庁内で様々な部局と連携をして進めているところでございますので、 今いただいたご意見はちょっと内部で共有させていただいて、どういう方策が取れるのかというのは話し合ってみたいという風に思います。


▽加藤ゆうすけ
同じような観点で、今の申し上げたのはおそらくほとんどがご高齢の方だと思うんですけど、 一方で、今回、この公園を活用するにあたって、「校外学習への活用」ということも示されております。 利用の当事者である地域の児童生徒から直接意見を伺う機会というのも必要かなと思うんですが、蛇畠(町内会)とか田中(町内会)とか、近隣の町内会であったり、浦賀小、高坂小、浦賀中などの、近隣の学校と連携をして意見を聞けるのかなと思いますが、こういった機会は設けるんでしょうか?


●建設部長
現時点ではそのあたりは細かく決めてはいないところですが、繰り返しになりますが、そこも含めて関連部局とちょっとお話し合いをしてみたいという風に思います。


▽加藤ゆうすけ
これで最後にするんですが、やはりルートミュージアムの機能強化というのを念頭に置いていく中で、あるべき市の観光政策は、先ほど天白委員も、統一感を持った施策を最初から決めて行って、後にやり直すことないようにというお話もされてましたが、しっかり、フェンスがちゃんとあって落ちる心配ないですとか、暗くて危ない場所がないですとか、休憩できるベンチがあるとか、ましてやゴミはないようにするとか、 そういう観光しやすい基本的な整備を大切にしていくのが市の観光政策としては大事かなという風に思います。
 で、その観点でいくと、現状ですと、どうやっても中島三郎助の招魂碑の前まで車いすで行けないですし、トイレは現状ちょっと恐ろしくて小さな子が使えないというような古いものですし、崖側も今フェンスがないのでそのまま落っこっちゃいそうになってるという状況があります。
 そういう意味で、あらゆる場面でのユニバーサルデザインが徹底されるように意識して取り組む必要があるのかなと思っているので、 やはり地域に身近な公園づくり、地域とともに公園育てていくぐらいの気持ちで取り組むべきだと思ってますので、今回、市債で緊急防災・減災事業債使えるというタイミングも使ってということだとは思うんですが、 地域の方と話し合いながら、焦らず丁寧にユニバーサルデザインを徹底しながら取り組んでいただければと思いますが、最後にご所見いただければと思います。


●建設部長
ご意見ありがとうございます。今委員からユニバーサルデザインっていうお話いただきまして、確かに階段があり、 スロープがあるという、なかなか全てを網羅するのは難しいと思います。当然ですが、公園を使っていただく方の意見は大切にしていきたいという風に思いますし、今回、我々も、今までであれば公園サイド(公園管理の部局)だけがこういった補正の際に説明をするところ、 他部局(経営企画部)も含めて市全体として取り組んでいるということを皆様にも議会の皆様にもご説明したく、こういった形になっています。いただいたご意見を踏まえながら、また管理部局とも調整しながら進めていきたいという風に思います。








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