2022年02月13日

【いよいよ新年度予算案が出てきました】(2022年2月10日市長記者会見)

2月10日、2022年度横須賀市予算案の概要が記者会見で示されました。





また、加藤ゆうすけのブログとSNSでも繰り返しお伝えした通り、約2年かけて議論した、横須賀市の8年間の最上位計画となる次期基本構想・基本計画がいよいよ議案として提出されます。合わせて、その最上位計画の前半4年の実行計画「横須賀再興プラン2022-2025」も示されます。すでに、市のwebサイトからダウンロードし閲覧可能です。





https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/1610/nagekomi/20220210.html





■厳しい自治体財政状況は変わらず





横須賀市に限らずですが、自治体財政状況が厳しいことは依然変わらずです。





今回、実施計画では2030年度までの財政調整基金の見込みも示されました。財政に関する状況を市民と共有するために、必要な情報だと思います。





これまでも何度かブログやチラシ(例えば http://katoyusuke.net/wp-content/uploads/2016/10/%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7Vo.16%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%A3%95%E4%BB%8Bv2.pdf )で取り上げました財政調整基金は、健全な財政運営のため、財源が不足する際に取り崩し、余ったら積み立てる「市の貯金」です。いくら残しておかねばならないという明確な金額はありませんが、自治体の財政的な余力のひとつの目安となっています。2002年度には208億円あったのですが、どんどん減り、2020年度には71億円でした。









そして、今回の実施計画(2022-2025)以降の数年間の見込みの中では、2030年度に財政調整基金の残高よりも、取り崩し額が大きくなす=お金が足らないという状況を迎えると示されています。













現時点で、様々な仮定を置いたうえでの見込み額ですので、必ずしもこの通り2030年度に立ち行かなくなるわけではありませんが、厳しい状況を端的に示す数字が、行政計画に載ったことは重要です。









■◎◎市と比べて●●、というのは、当たっているとも、当たっていないとも言い難い





財政調整基金と共に、自治体のお金の使い道の自由度を表す経常収支比率も、自治体の財政状況をあらわすのによく用いられる指標です。こちらも、2021年度の見込みが101.1%と、かなり厳しい数字です。





ものすごく単純化すると、手元に使えるお金が1000円ある状態で、支払わねばならない費用が1011円ある状態です。(もちろん実際の自治体財政はこのように単純ではありません)





実は、横須賀市は2020年度はこれが101.8%だったのですが、この数字は全国1741市区町村の中で、12番目に悪い数字です。なお、ダントツのワースト1位は夕張市(124.9%)です。





ただ、この数字が100%を越えたから直ちに財政が立ち行かなくなるかといえばそうではなく、かつ◎◎市と比べて横須賀市はどうだ、というのも必ずしも議論しにくい側面があります。経年で悪化する横須賀市の経常収支比率から明確に言えることは、財政の構造が、投資的経費重視=社会が発展途上なので、公共施設や道路などをどんどん作らねばならない時代から、社会保障費重視=少子高齢化や医療の発達による福祉の経費が必要な時代へと変化したという事実だけです。





さらに、これ以上、日々の市職員の業務に必要な経費を絞ったところで、その先にあまり明るい未来がありません。結局は市民サービスの低下として跳ね返ってきてしまいます。





ちなみに、「もしかして、横須賀市は一足先に高齢化率3割超えした高齢化先進都市だから、経常収支比率が高いのではないか」と思い立って、高齢化率と経常収支比率の相関を調べましたが、相関関係はない=別に関係ないということがわかりました。













■結局は、筋トレのような地道な作業が重要





なので、いま議員から求めるべきなのは、





「無駄を排し、贅沢をやめ、必要な投資はする」





ということだと思っています。公務員の給与水準を下げよと論ずることではなく、「その手続き、無駄ですよね?」と誰も幸せにならない不要な事務手続きをなくし、「その機能、そこまで豪華でなくてもいいですよね?」と機能は必要なものに絞って、逆に必要な機能にはしっかりお金をつかう。





ごく、当たり前で、ある意味、加藤ゆうすけっぽい地味なことではありますが(自覚がある)、この視点で、代表質問に臨むつもりです。


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