2022年03月17日

【市役所の組織が大幅に再編されます】(2022年3月定例議会 代表質問その10)

委員会審査も山場を過ぎ、3月24日の予算議案表決に向けて残す開会日はあとわずかです。今日も代表質問で扱った内容を紹介します。





 近年に類を見ないほど、市役所内の組織が4月から大幅に変わります。市から示された再編の目的と主な内容を私なりにまとめると、以下の通りです:





(1)子どもの頃から高齢になるまで市民一人一人のライフステージに沿って伴走する





→「民生局」のもとに、福祉関係部局が再編されます。





①「福祉こども部」(福祉部+こども育成部)の新設





②市民部を「地域支援部」に名称変更し、民生局のもとに新たに編入





③コロナ禍の経験も踏まえた健康部の再編









(2)人口減少、社会状況の変化に機動的かつ効率的に対応する





→技術関係部が「建設部」と「環境部」に再編されます。





①インフラ老朽化に的確に対応する「建設部」(土木部・みなと振興部・環境政策部の再編)





②循環型社会を目指し環境行政を一体的に行う「環境部」(資源循環部・環境政策部の再編)









(3)災害等の緊急事態に対し危機管理体制を強化する





→危機管理課を市民部から市長直下の市長室へ移管





















































これほど大掛かりな再編です。そのため私たちは「今回の部局再編は何がどのようになれば成功と言えるのでしょうか」と代表質問で効果検証方法を問いました。市長の答弁は「行政課題に対しては事業内容や業務のプロセスの見直しなど、様々な取組によって効果が現れるものであり、組織改正だけを捉えた定量的、定性的な効果の検証は難しいのではないか」というものでしたが、「組織を再編する」という政策手段が、どのような効果を生んだのかの検証は必須と私は考えます。





―――――質疑の引用--------





(2) 組織改正について
ア 部局再編の効果の測り方について
▽加藤





続いて、組織改正について伺います。令和3年12月定例議会に令和4年度からの部局再編についての議案があげられました。近年類を見ない大きな再編がなされ、新体制で市政がスタートします。再編に伴い、所管事業の組み換えも行われると思います。業務フローを見直し、さらに効率的な業務遂行、連携の仕組みが実現するチャンスと期待します。そして、チャンスだからこそ、この再編の効果測定指標、成果目標についても、開始前のいま、伺っておきたいと思います。組織の力をさらに引き出すために、やはり定量的・定性的な分析はどちらも欠かせません。今回の部局再編は、何がどのようになれば、成功と言えるのでしょうか。定量的・定性的な効果の測り方について、市長に伺います。





●上地市長





組織の改正は、行政課題に対してより機動的かつ効率的に取り組むための手段の一つとして行うものと認識しています。行政課題に対しては事業内容や業務のプロセスの見直しなど、様々な取組によって効果が現れるものであり、組織改正だけを捉えた定量的、定性的な効果の検証は難しいのではないかと考えています。









イ 民生局系再編について
(ア) 部局連携の仕組み構築と職員意識改革について
▽加藤





続いて、特に民生局系の再編について伺います。行政組織は明確な事務分掌のもと業務を遂行する組織ですが、厳格すぎる業務の振り分けは、特定部局での仕事の抱え込みにつながる側面もあります。民生局の再編は、市民一人一人のライフステージに沿ったこどもから高齢者まで伴走する組織体制を目指すものであり、行政サービスの隙間に陥る人が生まれないよう、各部局の職員一人一人が自分の領域から少しずつ手を伸ばし、充実した行政サービスを提供いただきたいと思います。決して、うわべの連携にせず、部局を越えた業務に関心を持ち、連携し課題に向き合う仕組みを構築し、職員の意識改革を進めていただけますでしょうか。市長に伺います。





●上地市長





 横須賀ビジョン2030に掲げる市の未来像の実現のため、職員の目指す方向性を示した人材育成方針を改定します。





 この方針では、目指すべき職員像の一つに市の職員として担当業務以外のことに関心を持ち、自分に何ができるか、何をすべきかを常に意識していくことを定めました。現在他部局への関心と連携を生み出すきっかけの一つとして、職員の持っているスキルや経験を他の職場でも活用できるような仕組みを始めているところです。いわゆる縦割りの組織にならないよう、各部局が情報を積極的に発信していくことも、職員一人一人が自分の領域から少しでも視野を広げていくことができるよう、意識を変えていきたいと考えています。









<一問一答形式の質疑の引用>





▽加藤





 続いて今回組織改正で部局再編の効果の量り方、それだけをもって定性的、定量的分析は難しいと御答弁いただいていて、今回かなり大がかりな部局の再編なので、どの庁舎の何階にどの部局が入るとかということを今私は承知は全然してないですけれども、オフィスの使い方の工夫だけでもかなり仕事の効率を上げたりですとか、費用を削減できる可能性というのはあると思うのです。





 もちろん困難な道だとは存じ上げているのですけれども、無駄な仕事をなくしていったりとか、逆に職員の皆さんがむやみに疲弊することのないような形で財政状況改善効果を生む方向性を期待したいなと思っていて、その中でオフィスのレイアウト次第で仕事がスムーズにできるようになるという意味でのコストの削減とか、単純に目先の費用のコスト削減ではなくて、そういう部分もコストだと思うので、この点についていかがですか。





●上地市長





 今の人らしい理屈だからよく分からないのだけれども、利益を上げる箇所ではなくてうちはサービス業なわけで、結局は結果として市民満足度とコストがどれだけカットされたかという問題でしかない。今それが果たして分かるかといったら分かりません。だから、具体的な目標を掲げて、これがこれだけコストが下がるからというような定量的、定性的であるならばそんな改革などは多分できないというふうに思っています。





 今は何も一気通貫で縦割りのものを排除して、横につなげていかに市民サービスを提供するというか、皆さんに喜んでいただいて、できるだけ早いサービスできるかというこのためにやっているのであって、それを定量的、定性的というふうには判断というか、それを示すことは多分できないと思います。









▽加藤





 量ることもコストもかかることですので、その部分だけにこだわるつもりはないのですが、一方で部局を再編するので、様々な技術を持つ方のつくポジションですとか整理統合が発生すると思うのです。それは技術関係部局も民生系の部局もいずれにおいても技術の継承を確実に行っていって、失われるものがないようにするというところも求められると思うのですけれども、その点につきましてもどうやって技術を継承していくかという部分について伺ってもよろしいですか。





●田中副市長





 技術の継承ということでしたので、私から答弁させていただきます。





 今回の技術系の部局の統合についてなのですけれども、技術者はいろいろなところに散っているという中で、この技術の継承を考えたときに、一つに固まっていろいろな仕事を身近で見ながら肌で感じたほうがいいのではないかと、採用で人を募集してもなかなか集まらないような状況ですので、今入っている若い人たちのスキルを上げるために部局の統合ということで、技術の伝承のために統合をしました。









―――――質疑の引用の終了-----









 また、とにかく大幅な再編なので、「これまで行ってた部署が無い!」と市民のかたが困るのではないかと心配しています。詳しくは市のホームページでご覧いただけますし、市役所本庁舎1階には受付のかたもいらっしゃいますので、訪れる際にはぜひご確認ください。





https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/1210/sosiki/index.html






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