2022年03月03日

【代表質問を解説する 4 テクノロジーの活用について】(2022年3月定例議会 代表質問)

代表質問 その4です。





■全般的に見れば、横須賀市はデジタル活用に結構積極的である





 市役所のデジタル化は、デジタル・ガバメント推進室の旗振りによって着実に進んでいます。





「ICT戦略専門官」という役職で、スペシャリストを2020年7月にお招きして以来、庁内 ICTに関する改革推進の牽引役として活躍をされていて、活躍ぶりは全国に轟いています。市民的には「へぇ、そうなの?」という感じだと思いますが、この分野で、彼のお名前を全国の自治体担当者に出すと、「おぉ・・・」ってなります。全般的に見れば、横須賀市はデジタル活用に非常に熱心に取り組んでいます。





ただ、局所的にみていくと。デジタル化することで生活の質向上につながる余地は市内官民問わず、まだまだ無数にあります。デジタル化に向けて、見直せる部分もまだまだあります。なので、「もっとできるはずですよね」というテーマを集めて、質問しました。





■中途採用で、IT企業での経験あるという部分をちゃんと見てくれることになりそう





 昨年9月定例議会で加藤ゆうすけが質問していた「デジタル人材の採用」というテーマについて、その後の検討状況を問う質疑をしました。結論申し上げますと、「職員の採用では、DXのスキルを持っていることはより望ましいと考えるため、様々な経験を有する社会人枠採用は、IT企業での経験の有無も考慮し選考していこうと考えています」と答弁が得られました。昨年9月に加藤が聞いて、今回加藤が再び聞いて、ちゃんと前に進みました。よかったです。IT企業での経験のある社会人採用枠を希望される皆さん。ぜひ、横須賀市へ。





――――質疑から引用――――





(2) 業務フローの見直し・業務のデジタル化





ア 業務改革への意欲に富む職員育成と、DX推進のための職員採用に向けた取り組みの方針について





▽加藤





2021年9月定例議会の一般質問で、デジタル化人材戦略に関する質疑を上地市長とかわしました。「多岐にわたる業務改善、効率化には、職員自らが意識的に取り組むことが必要であり、業務改革の意欲に富む職員の育成と併せて、DX推進のための職員採用についても検討していきたいと思います」「即戦力を期待する中途採用において、求める人材をどのように表現していくのか、今後検討していきたいと思います」と、前向きな答弁をいただきました。その後の進捗と、次年度の見通しも含めまして、業務改革への意欲に富む職員育成と、DX推進のための職員採用に向けた取り組みの方針について、市長に伺います。





●上地市長





昨年9月定例議会でお答えした後、ただちに、ICT戦略専門官と検討を重ねた結果、デジタル専門職は設けないとした。理由は、DX分野の技術革新は想像を超えるスピードであり、DX推進にはIT技術だけではなく行政に関する幅広い知識が必要だからです。現在市のさらなるDX推進のためICT戦略専門官の力も借りながら、民間企業で取り組んでいる業務改革やDX推進のための有効な人材育成方法を検討している。しかし、職員の採用では、DXのスキルを持っていることはより望ましいと考えるため、様々な経験を有する社会人枠採用は、IT企業での経験の有無も考慮し選考していこうと考えています。





―――――質疑引用終わり――――





■審議会等のオンライン化の促進は、市長というより、市幹部の考え方を変えるところがネックになっているのでは?





コロナ禍で、数々の重要な会議が、書面会議になったり、中止されました。やむを得ない中止もありますが、第N波という形で何度も何度も押し寄せる感染爆発に対して、書面会議化or中止ではなく、オンライン会議化して、たとえ全員が集まれなくとも、議論の過程を公開しながら深めることは、市民にとって重要なことです。





―――――質疑の引用――――――





ア 審議会等を恒常的にオンライン開会・オンライン配信可能なものにし、当日資料についても開会日にインターネット閲覧可能にできるよう環境整備することについて





▽加藤





コロナ禍でオンライン会議の普及が急速に進みました。本市の審議会等でも会議の開催方法を模索し、環境審議会等ではオンラインと対面のハイブリット形式で開会されることがありました。しかしこれはコロナ禍における緊急対応という状態にとどまっており、恒常的にオンラインを活用するものではありません。本市の審議会等においては市外在住の有識者の方が委員に選任されることが多々あり、普段からオンライン参加ができるようになれば欠席者を減らすことができるだけでなく、開催回数の増加や委員の打診もしやすくなります。オンライン会議は、時代の流れだからやるのではなく、より便利だから、やるのです。現状、本庁舎からはごく限られた台数のパソコンでしかオンライン会議システムを同時利用できないと聞きますが、本市の審議会等を恒常的にオンライン開会・オンライン配信可能なものにし、当日資料についても開会日にインターネット閲覧可能とできるよう、オンライン会議システム利用の円滑化なども含めて環境整備をするべきだと考えますがいかがでしょうか、市長に伺います。





●上地市長





審議会等におけるオンライン開会は、令和2年度において、オンライン配信は令和3年度において恒常的に実施可能なものとして、その実施方法や、実施の際の留意事項などを整理するなど、など環境を整備した。会議資料は当日までに市ホームページに掲載するなどの方法により、インターネットで閲覧できる運用としている。今後さらなる利便性向上のために、議員ご提案のオンライン会議システムの利用も含めたより良い実施方法を研究したい。





―――――質疑引用終了―――





ここまで1問目の答弁で聞いて、「環境を整備しました、と言えるほど、オンライン会議も配信も全然やっていないじゃないか」と思った私が、一問一答形式で聞いていくと、部長がトーンダウンしていきました。





―――――質疑の引用―――――





▽加藤





オミクロン株の流行で、結局オンライン化せず書面会議になった審議会も多数あります。もちろんいろいろなご事情、委員側がオンライン会議システムを使える環境になかった、などあるのでしょうけど、これは、慣れていただくほかありません。いま、一部の審議会は書面で、一部はオンラインでといびつなかんじですから、書面ですと議論の過程が見えませんから、そこはオンラインを主とすべく、ぜひ全庁で、積極的にすすめてみませんか。





●藤井孝生総務部長





現在の審議会もオンラインでやる環境は整って、ルール的にはできているんですけれど、いま議員ご指摘の通り、個々の状況でできないものもあるのは事実です。ただ、大きな流れとしては、当然オンラインで審議会等ができる、傍聴されるかたもオンラインで見られるというという流れに向かっていくべきだと考えておりますので、今後も、各審議会、まあ、すべて統一して、こうやってくれって言うところまでは今の時点ではなかなか踏み切れないですけれども、その流れに向かっていく方向で今後も調整はしていきたいと考えております。





▽加藤





やれる環境は整えていただいたので、あとはやるだけですから、その点は、やっていただければと思います。





書面会議とオンライン会議が混在することで発生している問題にも少し触れたいと思います。先日、予定されていた審議会が、書面開催に切り替わっていましたが、そのことが市のwebサイトや、よこすかカレンダーに反映されていませんでした。もちろんこれは、無くしていただきたいミスですが、ヒューマンエラーですからここまでは仕方ないとおもいます。





ですが、当日、開催予定の会議室前で傍聴にきていた大学生が待ちぼうけを食わされてしまっていました。こうしたことも、書面開催への切り替えに伴う周知ミスで発生しているので、そもそもオンラインでやりますという形にしていればなかったはずです。こういった意味合いでも早急に取り組んでいただきたい。さらにこの書面に切り替わった日というのは、悪天候の日だったので、(オンラインならば)家で視聴できたはずですから、市民の利便性は向上するので、環境は整っているわけですから、ぜひやっていただきたいと思います。いかがですか?





●藤井総務部長





すいません、いまのあの、ヒューマンエラー的な部分は把握できてなかったのですけれども、環境は整っているというのは、その、ルール上の運用はこういう運用でやりましょうねという環境は整えているのですけれども、まあ、パソコンであったりとか、機械のことであったりとか、そういったハード面を含めたものはまだすべて整っているわけではありませんので、大きい流れとしてはその方向に行こうと思っておりますけれども、<上地市長の声「やる、やる、やるよ、やる。」> 方向性としては、その方向で、直ちにというのはなかなか難しいかなと考えております。





●上地市長





やります。





▽加藤





今少し部長のご答弁が少し引っ込みましたが、市長がフォローしていただいて、やりますといっていただいて、ありがとうございます。





――――――質疑の引用終了―――――





上地市長が、総務部長に答弁をふったところ、市長の考えているよりも後ろ向きな答えにどんどんトーンダウンしていったので、最後に市長が割って入って「やります。」と一言言って終わらせる珍しいケースでした。





こうした質疑からも、基本的には、上地市長は、デジタル化には前向きなのだと感じられます。





あとは、市幹部をしっかりその気にさせられるか。





2年も経過して「そういったハード面を含めたものはまだすべて整っているわけではありませんので、これから・・・」なんて言っているのは言語道断ですので、このあたりは市長を後押ししたいと思います。









待ちぼうけを食わされた大学生のためにも。






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