2021年09月02日

【街区公園の在り方について】(2021年9月定例議会 一般質問その2)

9月定例議会、一般質問の報告その2です。





■街区公園に関する皆様からのアンケートのおかげでした





今回の一般質問に当たって、皆様方にはgoogleフォーム経由でアンケートにお答えいたしました。多数のご意見をいただくことができ、加藤は今夏30か所以上の街区公園を実際に回りながら、いただいたご意見を踏まえつつ、街区公園の抱える課題を見つめなおすことができました。





「日陰になるような場所があったらいいなと思います。夏は避暑できる場所がないと子供も大人もまいってしまいます」





「てつぼうがほしい。ターザンロープがほしい。ボールあそびがしたい。」





「公園が多すぎ、量より質を重視で。町内会に1つでいいのではないか。」





などなど、実に様々なご意見をいただくことができました。





一般質問は市長との政策議論であるため、個別の施策や事務事業についての細かな質問ではなく、街区公園の「管理」と「ルール作り」という2点について市長はどう考えていますか?こうしたらどうですか?と問いました。





■市民からの補修の要望について市公式LINEによる発見機能を活用して収集し、補修の順序について、例えば市のオープンデータライブラリ等で随時公開してはいかがか





一つ目は、管理について。





公園に足を運ぶ中で目に付いたのが、注意書きの看板の多さでした。













注意書きは、なにか公園での行為に対して、困ったと感じるかたがいるから、そこに置かれたわけです。みんなが気持ちよく暮らせるための配慮は必要です。しかし、いつ設置されたのかもわからず、設置されたまま色褪せるばかりの看板があったり、あまりに注意書きだらけで「何をしても怒られそうで怖くて遊べない」というお声もいただく公園は、果たして気持ちよく利用できる公園になっているでしょうか?





また、設備が破損している公園もありました。こちらは、市職員が既に現場を確認してくださっているとは明確にわかるものの、「で、いつ直るの?」というのは現場ではわからない状態でした。









そもそも、本市の街区公園の約7割は、設置から30年経過しています。十分な予算があれば、381か所ある街区公園の抜本的改修・遊具の更新がスムーズに行えますが、現状は困難です。





ならば、せめて「ここ直してください」「ここをもっとこうしたら気持ちよく利用できます」を、公園をつかう全ての人が気軽に市に伝えられる、そしてその結果をいつでも見られるような仕組みがあったらいいのでは?との視点で質問をしました。答弁としては、





・「道路の損傷の報告」を市公式LINEで今受け付けているような感じで、「公園の維持管理」にも2022年度からつかえるように検討中。





とのとても前向きな内容でした。LINEで報告できるようになれば、これまで「誰に言ったらいいのかよくわからない」と感じていたであろうお子さん・保護者のかたも、伝えやすくなるかな、とうれしくおもいます。受けた報告に関する状況の共有がどのようになされるのか、までは今回はまだ示されませんでしたが、オープンデータ化を通じた情報提供にも前向きな内容がみられました。





――(以下、答弁より引用)――





(1) 市民からの補修の要望について、市公式LINEによる発見機能を活用して収集し、補修の順序について、例えば市のオープンデータライブラリ等で随時公開してはいかがか。





▽加藤





市民からの補修の要望について、現在道路損傷の発見で活用されている市公式LINEの発見機能を活用して収集し、担当部局で決定した補修の順序について、例えば市のオープンデータライブラリ等で随時公開してはいかがでしょうか。情報収集窓口が明示され、かつ十分な情報が市民に公開されることで、市民とのすれ違いは防げます。市長に伺います。





●上地市長





道路損傷の発見は2021年度からLINE報告機能を活用しており、公園においても、より効果的かつ効率的な維持管理が行えるよう、令和4年度からの活用に向け、現在検討中。 補修計画の情報提供については、早期に対応が可能な修繕から、予算措置が必要な工事まで対応が様々であり、災害や緊急を要する突発的な対応などによって計画も変動するため課題は多いのではないか。まずはLINE報告機能を活用した、公園利用者の安全の確保に務め、その後の情報提供については現地への掲示なども含めどのような対応ができるか検討する。





(一問一答部分)





▽加藤





先ほど、小林議員へのご答弁の中でも、港湾施設の損傷の発見には有効だと思うとあったので、公園についてもよい答弁いただけるかなと思っていたら、大変良い答弁をいただけたので、嬉しく思っています。LINE報告機能の活用は、データで報告いただいているので、入力いただいた時点でデータなのです。ですから、そのデータを、個人情報は除いて、オープンデータにするのはやりやすいはず。市民とのコミュニケーションという意味での情報提供、ぜひ活用検討いただけないでしょうか。





●上地市長





おっしゃる通りだと思っています。オープンデータ化はどんどん進めていきたい、そのうちの一つのツールになると思いますので、進めていきたいと思います。





――(答弁引用終わり)―――





■自分たちのルールを、自分たちで作る





もう一つは、「ルール」に関する質問です。





先ほどの注意書き看板の件で、「何をしても怒られそうで怖くて遊べない」というお声を紹介しましたが、そもそもこの公園のルールがどのように決まっているのか、公園を一番よく利用するであろうこどもたち自身が知る由もない、というケースが、現状はほとんどです。





質問中でも市長に直接伝えたのですが、最近看過できない出来事がありました。





バットの利用が禁止されている街区公園を大人が占有してソフトボールをやっていて、あろうことか「危ないから近づくな」と遊びに来た子供に怒鳴った”事件”があったのです。しかも、怒鳴られた子供は、かつてその公園ではバットを使えないことを学び、それならば違う遊びを…とやってきた子どもで、もう全大人を代表して謝りたい思いでした。





こうした事態、もちろん市の管理する公園なのだから市の責任だろ!と言えばそれまでですが、市とて毎週土日に職員が監視するのはおよそ現実的ではありませんし、なにかトラブルが起きるごとに駆け付けるのも、難しいです。





ならば、やはり、自分たちのことはじぶんたちできめる。その場には、必ずこどもが当事者として、いる。これが目指すべき街区公園のルール作りの姿だと思うので、この視点から市長に質問しました。「こどもを必ず当事者として入れてください」という私の提案について、正直手ごたえは薄かったのですが、いま、少子高齢化の中で、こども・若者はもはやマイノリティであり、放っておけば静かに街を去ってしまうとの危機感は改めて共有できたのではないかと考えています。





――(以下、答弁引用)――





(2) 「してはいけないこと」を羅列する街区公園から「これができるよ」と明示した、用途別・対象年齢別の街区公園へと変革することについて





▽加藤





現在、(仮称)「横須賀市都市公園の整備・管理の方針について」の整理が進められていますが、こうした街区公園の整備・管理の施策として、公園別に役割・用途をわけるなどして、「してはいけないこと」を羅列する街区公園から「これができるよ」を明示する街区公園、つまり、公園別に用途や対象年齢をある程度分けてはいかがでしょうか。市長に伺います。









●上地市長





幅広い世代が多様な目的で利用する街区公園は、利用者間で譲り合いながら自由にご利用いただいているが、現地の状況などから、地域と相談したうえで、注意書きの看板を設置し、周知しているのが実情である。現在、(仮称)横須賀市都市公園の整備・管理の方針を策定中だが、その中には、議員おっしゃる通り、「これができるよ」公園ってすごい良い、発想だと思います、公園別に用途等を分ける考え方を記す予定であって、今後地域や利用者の意見を聴きながら検討したい。





(3) 市としてガイドラインを示したうえで、街区公園の管理ルールづくりを地域の子ども・町内会・自治会に任せてはいかがか。





▽加藤





市としてガイドラインを示し、こどもが話し合いの当事者として組み入れられるようにするなど伴走したうえで、街区公園の管理ルールを、地域のこどもたちを必ず当事者として意思決定過程に含めたうえで、町内会・自治会の支援も得ながらつくれるよう、お任せしてはいかがでしょうか。市長のお考えを伺います。









●上地市長





ほぼすべての街区公園で、地元町内会や利用者のニーズを踏まえ、一定の利用ルールがあるはずと認識。また、ご指摘の通り、それらのルールは地域の方に任せるのが理想的。しかし、市がガイドラインを示し、ルール作りを一律に町内会等にお任せするのは、地域ごとに様々異なる状況がある中、地域にとってはかなりの負担となって、現実的にはなかなか難しいのではないかと思う。今後は、先ほど述べた都市公園の整備・管理の方針に基づき、一定の区域ごとに、公園の在り方を検討する際に、地域に即した公園のルール作りを進めたい。





(一問一答部分)





▽加藤





また、今後の街区公園の在り方について、ルールやニーズの部分を考えたときに、地域の方に任せるのが理想的とご答弁いただいて、その中で、一つ今回やはり伺いたいのは、こども・若者の環境を巡る議論は、これまでも上地市長と何度もいたしましたが、やはり私の根底にあるのは、もはや今、こども・若者は人数的にマイノリティなのです。積極的に策を講じなければ、やがて町から静かに去っていくという危機感なのです。





今回、質問するにあたって様々なかたに意見を伺いました。自分でも公園に足を運び、公園で遊んでいるお子さんにも聞いてみたりしました。いろいろなご意見いただきましたが、公園で遊ぶこども・公園でこどもを遊ばせる保護者の願いは、「のびのび遊びたい・遊ばせたい」という一言に尽きると思います。だからこそ、こどもがわかるルールを、こどもたちを必ず入れながら決めていくのが大事だと思うのですが、この点はいかがでしょうか。





●上地市長





今後の在り方を考えれば、それは同感です。私も公園で遊んだり、自分の息子たちもそうやって育ちましたが、今やはり窮屈な社会になっていることは感じておりますので、その辺りは同感です。









▽加藤





今後の社会の在り方を、より過ごしやすいものに、窮屈ではないものにしていくには、自分の言ったことが必ず反映されるというのではなく、自分が何かを決めるところに参加していいんだ・意見していいんだという感覚が大切だと思います。具体的に、現地で子どもが遊んでいて、その公園の使い方が自分たちで決めたものであれば守られるでしょうし、子どもたちも入れて決めたものだからと地域もしっかりと見てくださると思います。具体的には、今回街区公園を巡る質問をしていますけれど、掲示板、看板の管理があまりされていないことは強く感じました。掲示物の様式・場所の統一や更新管理においても、少しずつ安心して遊べる街区公園づくりに生かせるものがある。例えば、どこに注意書き看板があるのかわからないというのはとにかく色あせたものを取り換えるしかないが、その内容として、いまピクトグラムのような、絵で示されたものが多く就いていますが、例えば、「この公園では小さい子が遊んでいたら大きい子は別の◎◎公園で遊んであげてください」「この公園はボールで思いっきり遊んでいいです。ただ、17時過ぎたら、周りの人も静かに過ごしたいから、やめましょう」とか、今回話し合われている方針の中で明記されることも大事ですが、それを具体的にしたときに、わかりやすいもの、それは子供がわかりやすいものができたらいいと思いますが、いかがでしょうか。





●上地市長





同感です。





●藤田環境政策部長





まずはルール作りについて、市長答弁の通り、地域の意見を聴きながらつくりたい。その中で、注意書きがかなり色褪せているというご指摘もいただきましたので、そこの注意書きの在り方も、地域の型の意見をききながら、なるべくわかりやすいものに改めたいと思います。









▽加藤





今回は街区公園を巡る質問をしていますが、華々しい大型公園のニュースが近年続いています。議会も一体となって応援したもので嬉しく思っていますし、これはこれで大切なことですが、やはり「大きな公園が新しくきれいに整備されても、一番身近な公園がぼろぼろのままでは悲しい」という思いを抱く市民はいます。生活が地域密着であればあるほど、たまにしか行けない離れた公園より、まずは毎日徒歩や自転車で行ける身近な公園をしっかり整備してほしいとの思いになります。この点、街区公園に関する質問の最後に、市長のご所見を伺います。





●上地市長  それは私も同感で、当然のことだと思います。財政状況を勘案しながら、皆様が行ってみたいという街区公園が地域に散らばっているのが幸せな市民生活だと思いますので、それに向かって頑張ります。





――(答弁引用終わり)---






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