2019年04月08日

【先生が、足らない?】

去る4月5日は春の陽気のなか、市内各地で入学式でした。私も、午前は浦賀小、午後は浦賀中と、母校の入学式をそれぞれ拝見いたしました。今年浦賀中に入学する生徒から、男女ともに制服が新しくなり、男子は学ラン⇒ブレザーとなりました。本日8日はうってかわって寒い雨の朝です。県知事選挙・県議選挙も終わったので、本日から市政報告を配布しています。

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5日の入学式。午後から強風でした。

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8日朝。風雨で旗がずぶぬれになったので乾かしています。

■市政報告チラシvol.13
http://katoyusuke.net/wp-content/uploads/2016/10/%E3%83%81%E3%83%A9%E3%82%B7Vo.13%E5%8A%A0%E8%97%A4%E8%A3%95%E4%BB%8Bv1_eri.pdf
■さて、市内小学校については、気になるニュースがひとつあります。

https://www.townnews.co.jp/0501/i/2019/04/05/476867.html?fbclid=IwAR0Hm-UV53Tr7rw3w-87aVz_ntkH8sbpDZ6W0LsCJFtTASBEAItZRABblWk

以下、記事より引用:

「横須賀市が学力向上の取り組みとして導入している小学3年生の「35人学級」が新年度、一部の学校で実施できないようです。市教育委員会によれば、非常勤講師の確保が困難な状況にあり、1クラス35人を上回る編成にせざるを得ないケースがあるとのこと。」

「小学校3年生の35人学級」とはどういうことかと申し上げますと、

学級の人数というのは、法律で決められており、小学校の学級編制の標準は、ながらく「40人」とされていましたが、2012年に法律が変わり、小学校1年生は「35人」となりました(※1)。

小学校2年生については、法律を変えるのではなく、「加配定数」といって、学級数に応じて機械的に計算して先生を割り当てるほかに、政策的な目的(例:少人数学級をしよう、いじめ不登校対策を強化しようなど)で先生を増やす方法で、35人学級を全国的のほぼすべての小学校で実現しています。

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これに加えて、横須賀市では、市独自の予算をつかって教職員を増やし、小学校3年生まで35人学級とすることを、2016年度から実施しています。

https://www.kanaloco.jp/article/entry-71519.html

■原因は、先生不足?

35人学級の実現のために、増やす分の先生探しに市部局も奔走しているものの、新学期を迎えた5日の時点でもなお、小学校3年生の35人学級をすべての小学校で実現するには、先生が少し足らない結果となったようです。

いわずもがな、「35人」は、世界的に見れば「少人数」学級ではありません。先進諸国の初等教育における学級規模の平均は2002年の時点で21.9人でした(※2)ので、35人でも多いぐらいですから、小学校3年生まで35人以下になんとかしていこうという市独自の施策は、とても理にかなったものだと思っています。

教職員の働き方改革が進められようとしていますが、働き方改革は、先生のなり手不足を防ぐためにも、必要なことです。「ブラックな職場」というイメージが昨今報道されていますが、懸命に児童生徒と向き合う先生方の「働き過ぎ」な側面を取り上げるのであれば、こうした、現場にそもそも人が足らないという根本的な部分にさらにスポットライトを当ててほしい、と思っています。



※1 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律

※2 2002年のデータにおいて、OECD加盟国中、韓国に次いで学級規模が大きい。

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