2018年03月08日

【誰にとってのサービスかという視点でみると答えは違ってくる】

■誰にとってのサービスかという視点でみると答えは違ってくる

(2018年3月定例議会3月1日個人質問、3月6日都市整備常任委員会および予算決算常任委員会都市整備分科会 )



3月1日は、会派に属さない議員2名からの質問(個人質問)でした。


■徒歩13分は、近いのか?


(仮称)中央こども園を、よこすかポートマーケットの駐車場の一部を使って整備する案が出されたことに対し、「一時預かり及び子育て支援センター機能も備えた施設であることを踏まえると、駅から遠く不便だとおもうが、どうか」と質問がなされました。



市長からは、「中心市街地に近い適地として整備するものである」「交通利便性も高いと考える」と答弁がありましたが、googleマップで徒歩計算しても「13分」と出てきます。



保育園に通う幼児を連れての朝の徒歩13は、果たして、近いのでしょうか・・・?








そして週明け3月6日からは、予算議案の分科会別審査が始まっています。

6日は、所属する都市整備常任委員会(予算については、予算決算常任委員会都市整備分科会)において、環境政策部と都市部の所管する部分について審査をしました。


■芸術家は、「地域コミュニティの再生」のためにやってくるのか?


180307_01

以下、都市部と私のやりとりです。少し長いですが、やりとりのメモをおおくりします:



  • 平成30年度当初予算説明資料 新規事業説明資料 45ページ 谷戸の地形を活用した地域コミュニティの再生(谷戸に芸術家等を誘致し地域との交流機会をつくる取り組み、などです)


▽かとう: 「景観や自然環境に恵まれた谷戸地域の潜在的な魅力を引き出し、活用する」とあるが、潜在的な魅力とは何だとお考えか。

  • 住まい活用促進担当課長 谷戸地域については、長めがいい・緑が多いという魅力がある。そういった魅力があまり知られていないのではないか。どちらかというと負のイメージが強いのではないか。魅力をアピールをすることも目的として今回考えた。




▽かとう: 【事業との内容等】1.芸術家等モニター誘致事業 に記された「地域との交流機会を創出する取り組み」の、「地域との交流」を、どのように定義しているか。

  • 住まい活用促進担当課長 芸術家に、地域に居住していただき、その地域で、芸術活動を地域の方に披露するなどで交流する機会を創出するため準備した。




▽かとう: 地域の方に披露、というところで伺いたいのは、「芸術家」で想定するのは、どのような人なのか。「芸術家」とひとくくりにしているが、音楽、絵画、彫刻、CG、あるいは、谷戸の空間自体をデザインしたりなど多岐にわたる。その際に、この事業で、誰のどのようなニーズを想定して、あるいはどのようなニーズ調査をしてアプローチしようとしているのか。

  • 住まい活用促進担当課長 まだそれほど深いニーズ調査は、これからしていく。ある程度公募で、まだ確定ではないが、地域との交流を提案してもらい、その中で選ぶ。より、芸術家の度合いと、地域貢献の度合いの両方を勘案し、地域によりふさわしいかたに入っていただく。




▽かとう: 「芸術家」という言葉で私が想起するのは、寝食を忘れて制作に没頭するイメージがひとつあると思う。そうなったときに、地域コミュニティとの関わりというよりも、「誰からも干渉されず、とにかく制作に没頭できる静かな環境」というのが一つ谷戸としては魅力に映るはずで、実際に横須賀の谷戸で活動する美大生からもその意見をもらった。

そう考えると、今回「芸術活動モニター誘致等委託」とあるが、【将来にわたる事業効果】として「若者や芸術家等外部人材の定着」を狙う上では、とにかく没頭したい芸術家が住みたいと思った時に、谷戸地域にもともとお住まいのかたとのコミュニケーションを助け、誘致するための下地作りをまず市役所が率先して行い、いざ芸術家がいらした際に地域のハレーションが起こらないように配慮する必要があると思うが、どうか。

  • 住まい活用促進担当課長 私たちの趣旨としては、あくまでも地域コミュニティの活性化が第一の目的で、アーティストの誘致を第一としている事業ではない。芸術活動に没頭するかたを募集するよりも、まずは地域コミュニティを盛り上げてくださる提案に優先して住んでいただきたい。あくまでも、地域コミュニティの再生の事業として提案している。




▽かとう: 最後に。新しくいらっしゃる芸術家のかたも、地域コミュニティの一員となるわけで、そのかたがたの思いにも向き合いつつ、ぜひ、地域コミュニティの再生を考えてほしい。所見を伺いたい。

  • 都市部長 谷戸の中では昔からの良いコミュニティがある。隣同士がいろいろ助け合うことがあると思うが、その部分を今後どのように活性化するか、住んで良かった、こんないいところがあったんだと言っていただけるようにしたい。その一環として、芸術家にいらしてもらう中で、例えば一緒に創作活動をするなり、例えばちょっとした集まれるスペースを作り、いろいろな話ができるなど、そういうことでコミュニティを再生したい。今回初めて立ち上げた事業。我々だけが勝手にやるとハレーションを起こすことはわかるので、きちんとそこは入っていって、ニーズをきいて、それぞれ一軒一軒整理して、コミュニティを前に進めていきたい。






谷戸を盛り上げたい市役所側からすれば、「地域コミュニティにしっかり溶け込んでくれる人を呼びたい」のはわかりますが、人生のひとときを過ごす場所を選ぶ芸術家側からすれば、「しっかり汗かいて地域との顔つなぎやってくれる行政職員のいるまちを選びたい」と、思うのは当然だと思うんですよね…。そこんところが、あまりかみ合いませんでした。



3月8日は、都市部との質疑の続きから始まります。

SHARE

facebook アイコンfacebookでシェアfacebook アイコンTwitterでシェア
この記事のタイトルとURLをコピーするタイトルとURLをコピーしました!

関連記事